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エプソンプロセレクションの新製品レポートや、製品の使いこなしなど。写真家ならではの視点から、写真プリントに役立つ情報をご紹介します。

増田賢一スペシャルレポート

1PX-5600とPX-G5300  2プリントテクニック  3プリンタへの期待

粒状を乗せることで、自然なグラデーションを出す。

―増田さんはモノクロでも作品づくりをしているようですね?

増田 うん。僕はPM-2000Cの頃からデジタルでモノクロプリントをしていますが、モノクロのデジタルプリントっていいですよね。はじめた当時から注目をしていました。機種と用紙の組み合わせによっては、意外かも知れませんが銀塩の印画紙でのプリントよりも黒が締まります。どす黒いほどの黒が出たので、意外な面白さがあった。結構この頃から写真展なんかで展示をしていたんですよ。

 

―モノクロプリントをはじめた当初はフィルムでの撮影でしたか?

増田 そうです。粒子の感じも綺麗にスキャンできましたので非常に綺麗でしたね。当時はフォトプリント紙というのを使っていましたが、この紙が自然乾燥をした時のバライタ紙に質感が似ていまして、これはすごくいいなって思って使っていました。
 現在のモノクロ写真はデジタルカメラで撮っています。PX-5600でモノクロプリントをしてみましたが、これは文句なく綺麗で、まさにベストプリンタという感じでしたね。モノクロならPX-5600っていうのはうなずけます。でもね、僕は個人的な好みですが、このPX-G5300で出すモノクロプリントというのも味があって好きなんですよ。

 

―といいますと?

増田 PX-5600で出すモノクロプリントは非常にスタンダードな、いわゆる純黒の写真になるんですが、PX-G5300ではほんのわずか色が乗っかるような感じで、これがいい味を出すんですよ。

 

―こうしたデジタルプリントをする時に何かテクニックのようなものはありますか?

増田 フィルムで撮っていたことが長かったせいか、デジタルプリントでも粒状(ノイズ)を入れることが多いです。写真をやっている方なら結構やっている人も少なくないかもしれません。Photoshopでも粒状(ノイズ)を入れるツールというのはあるのですが、今僕が気に入っているソフトは「DxO FilmPack」というものです。このソフトは画像粒状感を乗せるものですが、フィルムの銘柄やプリントサイズを指定することで、銀塩フィルムのような粒状感を出すことが出来ます。あまり小さいプリントでは使いませんけども、A4以上でプリントする時はこの粒状(ノイズ)を乗っけています。

 

―どんな効果になるんですか?

増田 デジタルの写真はクリアなのですが、時として綺麗すぎて、つるんとした印象になってしまうんです。でも、この粒状(ノイズ)を乗っけることで、被写体の持つ質感というか立体感のようなものを出すことが出来るんですね。デジタル写真っぽさが消えて、特に白飛びからのグラデーションが自然になります。このほんの少しの効果で写真の印象が変わってくるんです。銀塩でやっていたから抵抗なく粒状なんていうノイズを乗っけられるのかもしれないですけどね。
 この前新宿のPLACE Mというところで写真展をやった時も、「これはどこのスキャナでスキャンしたの?」って聞かれるほど銀塩のフィルムに近いプリントをすることが出来ます。是非、試してみてください。

 

―いつもどのような用紙に出力されているのですか?

増田 クリスピアは文句なく綺麗に出る紙ですよね。確かに申し分ありません。でも僕は一方で写真用紙<光沢>をよく使っています。クリスピアよりも光沢感が少ないですので、わずかに出る空のムラなんかもなじむように消えてしまいます。またプリントをする時って一度に何十枚もプリントをしますので、手頃な値段のこの紙を使うんです。クリスピアに比べると薄くてコシがない分、枚数を重ねてもあまり嵩が出ないのもいいですね。モデルの女の子とかに撮った写真を、それこそ何十枚もあげたりしますので、薄い方が喜ばれます。

 

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